何となくテレビを観ていたら

何となくテレビを観ていたら、いきなり勤務している会社の知っている部門が出てきたので、「 2ちゃんねる」の実況も眺めてみました。

当たり前だけど、みんな赤の他人だから、言いたい放題ですよね。出てきた社員のことを「 好色そうな女だ」とか、「 どうせ問題になる頃には引退してると思ってるぞ」とか。与えられた情報で適当にコメント書くだけだから、まあ僕だって同じ様な感想を持つこともあるし、見当違いの断定も含めて「 2ちゃんねる」の魅力だと思っています。

とは言え、余りに月並みな内容で恥ずかしいのですが、少しコメント。

テレビとしては十分に放送時間のある世間的には信用度の高い番組でも、前提となる周辺情報を伝えないため( 物語に沿って情報が提示されるため余分( だと放送側が判断した)なものは省かれる)、まったく事実と異なる印象を視聴者に与えてしまいます。製作者はその分野について専門的な知識や一般的な教養はそれ程期待出来ない「 普通の人」だと思われるので、とにかく彼らにとって「 わかりやすい」ものが出来上がります( これは新聞記者も同様なのかもしれませんけど)。

そりゃ「 客観的なもの」なんて有り得ない、って言う人がいるのは知っているし、その主張している意味は理解出来ますよ。ドキュメンタリー映画の様な作品だったら確かにそうかも知れません。でも地上波の通常の番組では、僕はそこまで割り切れません。

これが文字情報だと( 新聞でも本でもネットでも)、たとえ書き手の主観的な物語であっても、読者が思考しながら情報を吟味する時間があります。そもそも伝えられる情報量が、1冊の本と1時間のテレビ番組( 比較が適当なのかは判らないけど)では全く違いますしね。

その昔のライブドアとフジテレビの争いの時に誰かが言ってましたけど、俗に言う「 いいもの」と「 悪もの」に分けて視聴者に提示したがるんですよね。これは時間的な制約によるテレビの構造的な性格なのかは判らないですけど、あくまでエンターテイメントとして「 町山さん」の番組のように楽しめば良いのでしょうね。


(追記)
後から知ったのですが、テレビ局側は当初説明した取材目的に基づいて会社の通常業務を30回近く取材していたにもかかわらず、放送開始1週間前にテーマ変更を通告してきて、ネガティブな内容の物語に沿ったシーンが放送されたそうです。真面目に業務を説明した数十時間の撮影はお蔵入り、とのこと。