2日続けて「毛皮族」!

3月に「愛の渦」での熱演を観て以来、何となく気になっていた江本純子さんですが、「毛皮族」2年ぶりの本公演「社会派すけべい」ということで下北沢駅前劇場に行って来ました。
僕は毛皮族の第一次ブーム時代を全然知らないのですが、「癒しのテロエロ集団」なるフレーズから、まあ何となく予想出来るかなあ?という感じ。
観たら予想以上にハチャメチャでした( 彼女達の言葉を使うと「どっひゃー」)。
これはこれで僕は結構好きです。なんか衝動のまま好き勝手にやってる感じが楽しい。一応もっともらしくしているけど物語なんて意味なくて、ベタなギャグがあって、歌って踊って、ニップレス姿で歌って踊って。年に1度の「ジュンリーライブ」ってかっこよくて楽しいだろうなあ。ところでジュンリーさんってプロフィール読むと30歳なんだけど、使ってる曲が40代っぽいのはどういうこと?
で、最後の挨拶で明日11時半から東京芸術劇場でもやるし無料だよ!的なことを言ったので、遠くも無いので行っちゃいました。「アジア舞台芸術祭2009東京」の「東京舞台LIVE版2009」だそうで、チラシによると

これを見ればいまの東京の若者演劇の幅と水準が一発でわかる!

だそうです。
確かに他にも「チェルフィッチュ」とかもいるんですけど、毛皮族に続けて観た「Ort-d.d」は官製の演劇祭に向いている現代舞台芸術という感じでした( いやこっちの方が良かったんだけどね)。
東京芸術劇場中ホールってことで、駅前劇場の椅子の苦痛と比べると別世界で、ここに毛皮族は似合わないだろうと思っていると、始まったのは2人だけのちょっとだけ不条理っぽい小話でした( 正直言って、よくある感じ)。ところが終わったと思ったら、ジュンリーを先頭に毛皮族が現れて、昨日のエンディングと同じ「ヴィーナス♪」を歌って踊り始めたので、知らない観客はあっけにとられただろうなあ。僕も昨日知ったばかりですけど。15分の制約がある芝居じゃ、あの世界は難しいよね。
しかし、2日続けてジュンリーの「ヴィーナス♪」を聴いたら、何か強烈に頭の中に残っちゃうんですよね( 劇中の「ジロー」のテーマもですけど)。毛皮族恐るべし。
本当は後のプログラムもずっと観ていたかったけど、千葉ホーム最終戦ということでフクアリに。同日に毛皮族ジェフ千葉を掛け持ちした人間は、この世で僕一人ではないか?と客層を見比べて思いました。


(追記)

今更ですけど、たぶん今年最後の演劇ネタなので、夏に本谷有希子に行って来たことを書き忘れたので追記。相変わらず濃厚な話や会話は面白いんだけど、テーマは毎回同じですね。でも他の人だって毎回変わらないからね。少しくたびれた感じの「りょう」さんがスタイル良く魅力的でした( 特に喪服の美しさが)。